ホームページを公開してから「SEO対策を始めよう」と考える方や、ぼんやりとホームページ制作時にSEO対策をお願いする方は意外と多いですが、実は制作段階でのSEO設計こそが最も重要です。
サイトの構造やHTMLの作り方を間違えると、あとから修正するのが難しくなってしまうことも。
この記事では、ホームページ制作時にできるSEO対策を「技術面」「構造面」「コンテンツ面」「運用面」に分けて詳しく解説します。
技術面のSEO対策(内部最適化)
まずは、サイトの“裏側”である技術的な部分の最適化です。Googleのクローラーが正しく情報を読み取れるようにし、ユーザーにとっても快適なサイトを目指します。
ページ速度の最適化
ページの読み込み速度は、SEOに直接影響します。
- 画像をWebPなど軽量形式にする
- 遅延読み込み(lazy load)を導入
- 不要なスクリプトやプラグインを削除
- キャッシュやCDN(Cloudflareなど)を活用
ページが軽くなるほど、離脱率を下げることができます。
モバイル対応(レスポンシブデザイン)
今ではアクセスの約7割がスマートフォンから。
- スマホでも崩れないレスポンシブ設計
- タップしやすいボタン配置
- viewport設定を正しく設定
Googleは「モバイルフレンドリー」なサイトを高く評価します。
HTTPS化(SSL対応)
SSL(https化)は今や必須です。
安全性の確保だけでなく、Googleのランキング要因にも含まれています。
旧URL(http://)から新URL(https://)へはリダイレクト設定を忘れずに。
構造化データの実装
構造化データ(Schema.org)を入れることで、検索結果に★評価や住所、価格などが表示される「リッチリザルト」に対応できます。
会社概要・店舗情報・商品ページなどは特に有効です。
クリーンなHTML設計
HTMLはシンプルかつ意味のある構造に。<header>や<section>などのセマンティックタグを使い、alt属性やtitle属性を正確に記述します。
Googleが内容を理解しやすくなり、アクセシビリティの向上にもつながります。
構造面のSEO対策(サイト設計)
SEOは「検索エンジンにやさしい構造」づくりから始まります。
URL設計
URLは人間にも検索エンジンにも読みやすく。
- 英単語+ハイフンで構成(例:
/about-us/) - 意味のない数字や日本語URLは避ける
- 公開後の変更は最小限に
階層構造の整理
トップ → カテゴリ → 詳細ページのような3階層以内の構造が理想です。
また、パンくずリストを設置すればユーザーにもGoogleにも優しいナビゲーションになります。
内部リンク設計
関連するページを自然にリンクさせることで、サイト全体の回遊率が上がります。
「トップに戻る」よりも「関連する記事を読む」リンクを意識しましょう。
XMLサイトマップ・robots.txtの設定
Googleにページを正しく認識してもらうための基本設定です。
不要なページ(サンクスページなど)はクロール対象外にすることで、評価の集中にもつながります。
コンテンツ面のSEO対策
SEOの本質は「検索する人の疑問を解決すること」です。制作段階でコンテンツ設計をしっかり行いましょう。
キーワード設計
狙うキーワードを明確にし、1ページ1テーマで作成します。
キーワードプランナーやラッコキーワードなどを使って、ユーザーが実際に検索している語句を調べるのがポイントです。
タイトルと見出し(Hタグ)の最適化
- H1:ページの主題(約30文字以内)
- H2・H3:構成を整理し、読みやすく階層化
タイトル・ディスクリプションにはキーワードを自然に含め、クリックしたくなる文言を心がけます。
画像の最適化
- ファイル名は英語またはローマ字で内容がわかるように(例:
tokyo-hotel.jpg) - alt属性に画像の内容を的確に説明
これにより、画像検索やアクセシビリティ対策にも効果があります。
テキスト量と質
ページには十分な情報量とオリジナル性を持たせましょう。
他サイトのコピーやAIの丸写しは評価を下げる原因になります。
ユーザーが「このページで解決できた」と思える内容が理想です。
運用・外部対策
制作後の運用にもSEO効果を左右する要素があります。
Google Search ConsoleとAnalyticsの導入
- 検索クエリや掲載順位を分析
- クロールエラーを確認
- ページごとのパフォーマンスを把握
これらのデータをもとに改善を重ねましょう。
SNSとの連携・OGP設定
SNSでシェアされたときにタイトル・画像・説明文を正しく表示するために、OGP設定を行いましょう。
SNS経由でアクセスが増えると、サイト全体の評価にも良い影響があります。
定期的な更新
Googleは「定期的に更新される活発なサイト」を好みます。
ブログやニュースページを活用し、最新情報やお役立ち記事を発信していきましょう。
まとめ:制作時に最低限やるべき5つのSEO対策
- SSL化(https)でセキュリティと信頼性を確保
- モバイル対応(レスポンシブ)を前提に設計
- 画像圧縮とキャッシュで高速表示
- 構造化データ・サイトマップの設定
- タイトル・見出し・alt属性の最適化
ホームページ制作時のSEO対策は、「後からでは直せない部分」をしっかり作り込むことがポイントです。
しっかりと基礎を固めておくことで、公開直後から検索エンジンにもユーザーにも評価されるサイトを育てることができます。